FROM STAFF
「ホンジュラス ロス ピノス農園」
こんにちは!NOZY COFFEE吉田です。
ロースターがどの豆を何キロ焙煎するのかいつもホワイトボードにメモをしているのですが、ある日覗いたらこんなものが居ました。
長丁馬(長丁場になりそうな日にホワイトボードにいた馬。馬なのかな…)
中丁馬。(長丁場にはならなそうな日にいました。馬…?)
じゃじゃ馬。(笑)
時々こんなお絵かきもありますが、もちろん真剣にローストしていますよ!
また面白い絵があったらご報告します。
さて、今日はみなさんにぜひ飲んでいただきたいとっておきのコーヒーがあるのでご紹介します。
(もちろんどのコーヒーも飲んでいただきたいですが、これは特に!!)
その名は、「ホンジュラス ロスピノス農園」です!
(ブログ初登場の河崎バリスタ。)
NOZYのホンジュラスといえば、サンティアゴ・デ・プリングラやポッソネグロのエリアのコーヒーがほとんどです。ロスピノス農園はそのどちらでもない、サンアンドレスという地域にあります。プリングラやポッソネグロの北に位置します。
なぜいつもと違うエリアのコーヒーを買い付けるのに至ったかというと、2019年にロスピノスのオーナーであるオルランド・カルバハルさんがTHE ROASTERYを訪問してくれた経緯があったからです。
(ホンジュラスの生産者の方々。一番左 ハットを被っている方がオルランドさん。)
SCAJ(年に一度のコーヒー業界の展示会)で来日していたホンジュラスの生産者たちが、輸出業者のロニーさんのアテンドによりTHE ROASTERYに来てくれました。その時にロニーさんからオルランドさんを紹介され、それが初めての出会いでした。
オルランドさんはご家族でコーヒーに従事しており、娘さんのダリエラ・カルバハルさんはプラタナレス農園のオーナーです。
(ダリエラさんとオルランドさん。)
なんと2021年のCOE(Cup of Excellence)で、プラタナレスは2位、ロスピノスは3位に入賞という、素晴らしい結果になりました!
2019年にTHE ROASTERYに来てくれた縁があり、ここからカルバハルファミリーとの関係を大切にしていきたいという思いもあって2021COEのプラタナレス・ロスピノスを応札しようと決めていました。その後、どちらも無事に落札することができました。(プラタナレスは8月まで販売していました…!)
ロスピノスを初めてカッピングした時、まるでシロップ漬けのミカンみたい!!と思ったことを、もう何ヶ月も前のことですが覚えています。
ロスピノスは焙煎ロットやバリスタごとのレシピによっても結構フレーバーの印象が変わるのが面白いです。
グレープやクランベリーのようにじゅわ〜っとジューシーな酸を感じたり、アプリコットやピーチのようなストーンフルーツ系の甘さもあれば、時にはパイナップルのように明るいフレーバーを感じることもあって、日々テイスティングをしていて、その時々で違った印象を感じられるのが楽しいです。
高いクオリティの理由は、土壌が恵まれているということもあると思うのですが、サンアンドレスからはあまりCOEに入賞している農園が無いことから土壌だけがいいのではなく、生産者の努力が大きいと言えます。菊池さん曰く、ロスピノス・プラタナレスはクリーンカップがとても良いが、これはセレクトピッキング(完熟したコーヒーチェリーのみを収穫すること)が適切に行われていることの表れだといいます。
このロットはティピカ種で、病害虫への耐性が弱く収穫量も少ないといわれるティピカでCOEに入賞できるほどの品質の良さや、ロスピノスは2022年COEで4度目の入賞ということから、品質の良さは偶然ではなくカルバハルファミリーのコーヒー生産へのたゆまぬ努力によってもたらされているとうかがい知れます。
しかし、私たちのもとに悲しい知らせが届きました。
まだ若いダリエラさんですが、脳腫瘍に倒れ、更に入院中に新型コロナウイルスに感染してしまい、重篤な状態が続いていました。そして、闘病の末に亡くなってしまったのです。
NOZY COFFEEにとって、繋がりのある生産者は家族のような存在です。
家族のような存在の彼女が亡くなってしまったこと、そして直接お会いして、「プラタナレスのコーヒー美味しかったよ!」と伝えることが叶わないと思うと、とても寂しいです。
トップクオリティのコーヒーを作った実力がありながらも、更に上を目指し意欲的だったダリエラさんの作るコーヒーをこれからも飲んでみたかったです。心よりご冥福をお祈りいたします。
一方で、嬉しいお知らせもありました。
今年のCOEですが、プラタナレス、ロスピノスが昨年に引き続きともに入賞を果たしました!
プラタナレスは9位、ロスピノスは11位という結果でした!
今回2022年のCOEオークションでも、プラタナレスとロスピノスを落札することができました。落札できたことで、カルバハルファミリーとNOZY COFFEEの関係はこれからも続いていきます。これまで何名もの生産者と関係を築いてきたように、素晴らしいコーヒーを作ってくれるカルバハルファミリーとも今後も良い関係を築いていけたら嬉しいです。
2022年のロットもきっと素晴らしいコーヒーだろうなと期待が膨らみます。
ロスピノスは店頭でコーヒー豆をご用意しているのと、エスプレッソドリンクとして飲んでいただける日もあります。
ぜひ多くの方にロスピノスの美味しさを楽しんでいただきたいです。