STORY生産者とのショートストーリー

LA CONCHA
COSTA RICA

ラ コンチャはコスタリカのタラス地区にあるヒメネスファミリーが運営する小さなマイクロミルだ。
マイクロミルのなかでも一際小さな、言わばマイクロマイクロミルといったところか。
タラス地区は高い山々が連なる急斜面の山岳地帯でコーヒー生産に適した気候を有している。
決して派手なフレーバーがあるわけでは無いがすっきりとした飲み心地の良さでついついずっと飲んでしまう。
スタッフにも人気が高いコーヒーの一つである。

8人兄弟とその両親との10人家族ですでに長女、次女は嫁いでいるが家族総出でコーヒー生産に従事している。
末っ子の男の子はまだ小さかったのでこの斜面での作業は危険で少し心配になってしまった。

ラ コンチャの買い付けは2012年からスタートした。
訪問した際に倉庫には処理を終えたコーヒーが置かれておりそこにはトレースシートが添付されていて農園名の欄にハイロと書かれていた。
当時日本ではコスタリカのマイクロミル名で販売しているコーヒー屋は多かったが、同じミルでも複数の農園からのコーヒーを処理している。名前は一緒でも農園が違えば気候条件が違うことからシングルオリジンに特化したNOZY COFFEEは農園名で販売していた。
今回はもちろんハイロである。ところが翌年の訪問時にこれが農園名ではないことが判る。
ハイロは末っ子の名前でロット管理のために記載していたものだった。
番号で管理せずに子供の名前が付けられていたことになんともこのラ コンチャらしさが垣間見える。
ロット管理が数字を使用しなくても事足りてしまうほどの生産量で家族経営の小さな生産者。
収穫期には学校はお休みになり子供達もみんな家業を手伝う。
実際に家族の名前を使用したのは2012年だけだったがラ コンチャにはロット毎に家族の名前をつけることにした。

家から見える向かいの山の斜面も購入し少しづつ生産量も増やしていった。
それでもスペシャルティグレードのほぼ全量をNOZY COFFEEで購入し、収穫時期や栽培エリア、品種ごとに分けた形で販売している。
数年後には兄弟の名前だけでは足らずその子供達の名前が登場する日が来るのかもしれない。

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